第二からまつそう
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白狐魔記 天草の霧  (斉藤洋) 「今日どんな本をよみましたか?(197472)」
白狐魔記 天草の霧  斉藤洋 著 高畠純 装釘・挿絵 (2010年2月初版第一刷 偕成社)




白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、
人間に化ける事ができるようになった狐、
白狐魔丸の人間探求の物語。
江戸に幕府がひらかれ三十余年。
九州島原で、飢饉や重税、そして
信仰の弾圧に苦しむ農民が一斉蜂起した。
一揆の大将は不思議な術と眼力をもつ若者。
名を天草四郎時貞という。(カバー見返しより)





師である仙人が心をあらってくると天竺に出かけてから三百六十余年。
その間、足利幕府の攻防を目の当たりにし本能寺で織田信長の死にも立ち会った白狐魔丸は信長の死後、吉野で雅姫と会ってから白駒山に戻った。

信長の後を継いだ豊臣が滅び徳川の世となり今は三代将軍家光の治世。
崖につきだした小舟形の岩の上でまだ戻らぬ仙人を思う白狐魔丸の耳に聞こえてきたのは仙人を呼ぶ声。
赤い陣羽織に南蛮堂と描かれた白い鉢巻きと旗の男は白い大狐の姿をした仙人の弟子になるため白駒山にやってきたという。
それは白駒山の頂から見える場所で殺生しようとする者を懲らしめてきた白狐魔丸の姿。
仙人に代わって山を守っているという気持ちはあっても自分が仙人になっているとは思っていなかった白狐魔丸はだれかを弟子にするなど考えたことはなかった。
弟子にしてもらいおのれの術にみがきをかけるのだという男は白い大狐を見なかったかと人間に化けた白狐魔丸に尋ねる。
殺生を禁じる大狐は化け物ではなく仙人が化けたものに違いないと…
理屈の通った男の言葉と男の言うおのれの術。
気になった白狐魔丸が術の様なものができるのかと男に問えば呪文を唱え手を振る。
すると枯れ枝に小さな炎が…
術を見ても驚かない白狐魔丸を仙人様と呼び、弟子にしてもらうまで動かないと粘る男は南蛮堂煙之丞だと名乗り住みつく。

煙之丞を諦めさせるため白駒山から姿を消し京へ遊びに行く白狐魔丸だが、帰ってみれば術の稽古をする煙之丞の声と…あの声は…仙人様!
仙人は白狐大仙の師匠だと名乗り煙之丞に稽古をつけていた。
積もる話もあるだろうが弟子と話があるのだと煙之丞に稽古を続けさせ山の上に向かう仙人。

白狐魔丸に久し振りに帰ってきたこの国で再び騒動が起きそうになっていると憂う仙人。
一向一揆を例えに欲得ずくの争いならば損をすると思えば止めるが、神様が後ろについている戦いはそうはいかないと話す仙人。

キリシタンの僧を送りこみ人心を奪い冨も奪おうとした南蛮。
上手く行けば手を血で汚さずにこの国を思い通りに動かす事も…

南蛮寺のうちこわし、島原では家光の命を受けた領主松倉重政がキリシタンを厳しく処刑、そして南蛮人の追放。

神仏を篤く信仰する者達は一時的にはおさまっても民の心は領主から離れキリシタン僧を慕う様になるだろうと仙人。

そればかりか重政の後を継いだ勝家は領民から法外な年貢を取り立てようとしており、キリシタンでない者も…

この国のキリシタンと幕府の軍勢が戦えば血を流すのはこの国の民百姓と武士。
その戦いはどちらかが死に絶えるまで終わらないだろうと…







久し振りの白狐魔記です。読んだのは1カ月近く前だったのですが中々感想を書けませんでした。(と言う事であやふやな所もありますがご容赦を!感想書いている途中に本は図書館に返してしまったので…)
中々出ないので前巻の「戦国の雲」で終わりだった?イヤイヤ前巻も出るまで間が開いたし…と半ばあきらめ半ば気長に待っておりました。

これまで仙人や雅姫ら白狐魔丸が師と仰いだり人(狐)生経験豊富な年長者として親しみを持った人物(?)はいましたが、今回は煙之丞と言う弟子が…
それも白狐魔丸より先に仙人様が弟子の弟子と認めてしまったようです。(と言う訳で仙人様お帰りになりました。そして煙之丞を弟子の弟子と認めたのはどちらかと言えば白狐魔丸の成長のためだと感じましたが…)

今回は島原の乱。
乱が起こるに至った背景、これまでのあれこれは仙人様と白狐魔丸の会話と回想で解説。
重税を課せられ飢餓にある人々、怒りの矛先を向けられた仏僧…弾圧されたキリシタンの村々を白狐魔丸が辿って行く様子は白狐魔丸視点で淡々と(悲しみも怒りも…)。

白狐魔丸の弟子になった煙之丞は板倉重昌の忍。
九州でキリシタンが蜂起したら鎮圧する様命じられた主のため働きます。
重昌の傍に仕える桜木と名乗る若武者は雅姫!
重昌は雅姫好みの時輔に似た平氏顔。気性は荒くも激しくもなく穏やか。
その上白狐魔丸が話す信長の話など変に思わず受け止めたり…
重昌について話す雅姫が可愛いのですよ。それだけに…
重昌が白狐魔丸から信長の鼓や信長の最期について話す時の態度や雅姫を使いに出したあたりであの最期は予想してはいましたが…
雅姫に気づかせなかった重昌は本当素敵な人だったのでしょうね。

仇討に燃える雅姫の姿は…恐ろしく強く痛々しい。
仇をとっても手柄(首)はくれてやる煙之丞は長く生きる事も武士として出世する事も望まず。
それでも師である白狐大仙様の目を汚すまいとしたり冷静だったと思いました。
白狐魔丸を変わらず師と仰ぐ煙之丞ですが術を極める理由も無くなってしまいましたし、不老不死にならない様修行は止める様です。

さて、私は天草四郎には怪しく妖しいどこか煌びやかなイメージ(多分映画の影響)


これですね。甦った方が刷り込まれてました。

↑を持っていたので見た目は少年でも自らデウスの子と言って憚らず(雅姫は四郎がそう言いつつ一人前ではないという態度をとり甘えていると指摘していましたが…)、揺るがないと言うよりは疑問にも思わない信仰心と力(術も扇動する力も)を見せられ、見た目からオドロオドロしいよりも余計に怖く感じました。

それでも雅姫の敵では無かったようですが…

長島の一向一揆の時も悲惨でしたが今回も…
それでも殉教するより生きたいと思う人々を随分助ける事は出来たのではないでしょうか?
最後の最後まで砦に残った人も僅かですが逃す事が出来ましたし…






次は「元禄の雪」
忠臣蔵でしょうか?それとも?
元禄も色々な人物が登場しそうで楽しみです。(そういえば今回は宮本武蔵もちょろっと登場してましたね)

以下続刊と言う事はまだまだ続くと期待して良いですか?




斉藤洋の歴史ファンタジー 白狐魔記
これは既刊5冊セットでしょうか?



源平の風

  
既刊の4冊。
最後の「戦国の雲」からは4年。洛中から戦国は6年だったからまだ早かったと言うべきでしょうか?
それにしても最初の「源平の風」からは14年も経つんですねえ。
子ども達もまだ小さくて行きつけのスーパーの近くに月1で来ていた移動図書館で見つけた時これは面白いそうだ!とうれしかったものです。
「ジーク」の続きも出ないかなあと思ったりして…(あれは1・2で完結なのかもですが…)
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[2010/06/02 10:30] | | トラックバック(0) | コメント(2) |
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コメント
私も読んだのは一ヶ月くらい前で、やっぱりなかなか感想が書けなかったので、あやふやなところが多いんですよね。

天草の霧は雅姫が魅力的でしたよね。
雅姫の話と言っても良いくらいで、それが今まで人間を描いてきたのに、ちょっと違ったなと思いました。

実は雅姫 vs 天草四郎で、あっと言う間に雅姫が勝ってしまって、もっとバトルシーンをと思ったのは内緒の話です。(笑

次は忠臣蔵でしょうか。
白狐魔が誰に寄り添うのかが楽しみです。

[2010/06/08 20:41] URL | ☆mam #79D/WHSg [ 編集 ]
☆mamさん
いらっしゃいませ!
今回は書き辛かったです。書き進まないでずるずるしていたら返却日になってしまうし…

雅姫は良かったですね。艶があって可愛くて。
ホント雅姫の話でしたよ。
重昌との楽しい生活を見てみたかったです。

>もっとバトルシーンをと思ったのは内緒の話です。(笑

あっさり終わってしまって呆気なかったですよね。
煙之丞に譲る所(そして煙之丞も手柄としない)は良いと思うのですが圧倒的過ぎました。

>次は忠臣蔵でしょうか。
>白狐魔が誰に寄り添うのかが楽しみです。

誰でしょうね?
次巻に期待しましょう!
[2010/06/09 12:18] URL | yamahusa #79D/WHSg [ 編集 ]
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