第二からまつそう
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電脳コイル11 (宮村優子) 「今日どんな本をよみましたか?(197472)」
電脳コイル11 宮村優子 著 磯光雄 原作 板津匡覧 カバー原画 (2010年3月31日初刷 徳間書店)




今より少しだけ未来の202X年。
小学生の間でがウェラブルコンピューター《電脳メガネ》が大流行していた。
この《メガネ》をかけると、必殺技を手に入れたり、電脳ペットを飼ったり、子どもたちだけのとびきり刺激的な秘密の遊びをすることができるのだ。
ただし《メガネ》を楽しめる時間には限りがあって……。
兄を捜す最後の手段として、イサコは声と会うことを決意する。
不安にさいなまれるヤサコは「会わないで」ととめるが……。
一方タマコは、《メガネ流民》となっているかつての仲間、猫目の行方を追って西陽海へと向かっていた。
イサコをあやつる声の正体とは?
《メガネ流民》を率いる猫目の目的は?
8年前に生まれた秘密、カンナの事故の真相……
謎がつぎつぎと明かされ、《メガネ》を巡る子どもたちの冒険は、いよいよクライマックスへと近づく!
(カバー裏より)




アニメ版とはまた異なった物語である小説版電脳コイル。
アニメと共通する場面で時間の流れがどの辺りにあるかを示している以外はかなりオリジナルな展開が綴られています。
今回特に小説版だけの設定で明らかになった事も多く(そして更なる謎が…)、それに触れずネタばれ無しに感想を書くのは難しいです。
それに刊行されてから一か月以上経ちますし(本当は単に感想を書くのが遅くなっただけなんですが…)…
と言う訳で読書感想は出来るだけネタばれ無しで書くのが信条ですが、今回は思いっきりネタばれしてしまっております。どうぞネタばれを好まない未読の方はご注意ください。
以下感想です。一応空白を明け背景色に近い色で記述します。(見えてしまっていたらごめんなさい)













とうとう、イサコが"声"と対面!
イサコに指示を出していた声の正体はアニメでは猫目でしたが…兄ですか!?兄生きてたの?
イサコが兄を取り戻すために頼りにしていた人物こそが捜していた兄!?

決定的だったのはイサコと信彦しか知りえない呼び名"ヤサコ"。
優しい子と書いて優子だったらよかったのに…
ヤサコと呼ぶ兄の笑顔は嬉しいけれど…呼ばれる度自分の名と自分自身を否定され続けてきたイサコ。

あの事故以来、有効期限内なのにメガネが切れてしまった信彦。

事故で倒れた者の多くは事故の事を覚えていなかったがメガネが切れる事は無かった。
信彦以外の3人の仲間は事故の事も覚えていたし事故が起きる前と同様メガネを使い電脳友人ミチコとも遊んでいた。
事故の事は覚えていてもメガネが切れた信彦は哀れまれる事を恐れメガネが切れた事もメガネが切れる原因であろう事故の事も隠した。

記憶が残ってもメガネが切れた者はその事実を隠したからあれほど大きな事故でも公にはならなかったのだろうと…

イベント当日、何故か信彦の部屋を滅茶苦茶にした幼いイサコ。
部屋を滅茶苦茶にされなかったら風邪をひいた信彦はイベントには行かなかっただろうに…
信彦がイベントに行かなかったらメガネが切れる様な事にはならなかっただろうに…

メガネが切れたのはイサコの所為だと責める信彦はイサコに自分の野望を語る。

幼い頃からメガネ無しで電脳世界を感知出来ていた"永遠のメガネ"を持つイサコを使いメガネ世代の子どもやその親を思うがままに操ろうと考えている兄。
あの事故をきっかけにメガネは切れてしまったが、自分はメガネが無くても他者より上なのだと…
出来ないと断るイサコを責め、外見は見知らぬ(!?)大人になっても失踪当時から成長の無い自分より幼い思考の兄を憐れみ零れるイサコの涙を恐れや怯えからだと思い込み、兄の自分こそがイサコの保護者であるかの様に…




仲間を捜すタマコは猫目と再会。

猫目の行方を追い猫目母を訪ね、猫目父である部長さんと会い、猫目が目撃された場所を訪ね歩くタマコ。
これまで子ども達を守るために違法ソフトや古い空間の削除に全力を注いでいたタマコにとっては初めて知る事も多かったようです。

メガネ流民を守るサイバーカフェの存在。
流民には有効期限を過ぎメガネが切れてもメガネをかけ続ける依存型と有効期限が過ぎてもメガネが切れていない能力型がある事。
能力型流民はメガネ狩りを恐れている事。

タマコは流民の少年に聞き現在の猫目について知る。

猫目が流民を守っていた事。
猫目は能力型流民である事。
去年大きな電脳事故があった東陽山に依存型流民のムジカと向かった事。

タマコは西陽海まで電車で行きしばらく滞在し猫目を捜している事を印象付け東陽山へ…

タマコに近づいて来たのは流民を装ったメガネ狩りをする側。
東陽山での電脳事故はメガネ流民の仕業だと考えていた彼等は流民の頂点に立つ猫目を狙いタマコを取り込もうとするがムジカが現れ…

皮肉屋で自分から他人を助けようと動く子どもでは無かった小学生の頃の猫目からは想像がつかない流民達から頼られている現在の猫目はブランクを感じさせずタマコを迎え…


一方、ヤサコは空間が不安定な事から起きる不具合を自分で対処して貰おうとメガシ屋を再開しますが…
メガネをかけていない京子が電脳ペットにおふだを張り治療したと聞いた者達が京子を求め…

メガバアはまだ旅の途中。
ハラケンはアニメ版同様眠りにつき充電中?イサコの悲しみに涙を?

最後の場面で信彦らしい男がメガシ屋に現れ…ヤサコピンチ!?で次回。







兄信彦と再会したイサコと猫目と再会したタマコで明暗分かれた感じ。


イサコは信彦からはメガネが切れたのはイサコの所為だと詰られ、イサコ自身も信彦がメガネに執着し続けるのは自分の所為だと…
信彦から責められ自分でも自身を責めるイサコが不憫でした。

アニメではイサコの治療のために死んだ兄・信彦そっくりな4423が登場しました。
おじいからデンスケを貰ったヤサコはイサコの治療のための空間に偶然紛れこんで4423と対面し秘密の暗号名"ヤサコ"を与えられましたが、小説版ではイサコが優しい子"ヤサコ"であれと信彦から呼ばれ戒められていた様です。
アニメ版の4423というイサコの持つ兄像があったので信彦はイサコにとって優しくて大好きな存在だと勝手に思っておりましたが…

信彦はあの事故でメガネが切れてしまった者達が憐れまれる事を恐れて隠したのだと言っておりましたが全員揃ってそうしたとは思えません。
メガマス関係者以外にも近くに大人もいたでしょうからやはり事故は何らかの理由によって人為的に隠蔽されたのだと思いますが…

初めてのメガネユーザーとして誇りを持ち、メガネが切れた現在は技術者としてメガネに精通し(ているらしい)信彦。
大人用メガネの開発は…この辺りはアニメと同じ設定なのでしょうか?
それにしても結局はメガネを失った屈辱を自分で昇華させる事無く、イサコを使って他者を支配しようとする所がどうしようもない。
さぞや永遠のメガネを持つイサコが羨ましかった事でしょう。
アニメ版猫目はイサコを利用して自分の両親が開発した他者を操作出来る技術の有意性を見せ権威と家庭を回復(その結果自分達以外に犠牲が出ようとも…)しようとしましたが、小説版信彦はむしろメガネが切れなかった者達より自分が優位であると見せつける事がメインでそのためには妹であるイサコを利用する事も厭わないしむしろイサコを支配する自分こそが優位としている所がアニメ版猫目(弟は協力するのが当然だという態度ではありましたが…)以上に歪んでいると感じました。

そうは言ってもイサコにとって大切な兄である事は変わりなく、兄に対し取り返しのつかない事をして自分一人だけ生き残ってしまった罪悪感は常にイサコを苦しめていたのでしょう。
もしやイサコの「自分一人だけ生き残った」のは電脳体の事と思ったり…
信彦は事故で倒れた後の事を語っていましたが、その当時のイサコの記憶は事故のショックからか兄への罪悪感からかかなり曖昧なようです。
それでもイサコの記憶にあるベッドに横たわっていた兄は何だったのか?イサコはそれに死を感じたようでしたが…
イサコの前に現れたのは本物の信彦なのか?
本物なら何故これまで姿を見せなかったのか?
生きているなら生きている事くらいはイサコに知らされていてもおかしくないと思うのですが…
信彦の記憶を何らかの方法で手に入れた何者かが既に亡くなっている信彦を騙ってイサコを動かしているとか?

メガマスに勤めていても猫目部長の耳には入らなかったのか?と思ったら最後の辺りで梶と名乗ってヤサコ達の前に現れていますね。


一方タマコと猫目は…
これまでのタマコなら虚勢を張っても心中で竦んでいる印象がありましたが仲間を取り戻す決意をしたタマコは以前のタマコではありません。
初めての土地に一人で訪れ自分が如何に世間知らずであったかを認識した上で進もうとするタマコは本来辿るべき成長を取り戻している感じがします。

猫目も真意はわかりませんが今も残る力を使って為すべき事を為そうといている様に見えました。

猫目は東陽山で何をしようとしているのか?タマコは猫目達と行動を共にするのか?
東陽山と西陽海にはヤサコが失ったタラちゃんの手掛かりもあるのか?

もう一人の仲間ヨシフミは一体?
ヨシフミはヤサコ達の先生の失踪した弟だと思うのですが…(だから先生が夏休みに引っ越して行方不明?だった時にもしや弟を捜して?と思ったんだよね)



猫目と再会し失った時間と仲間を取り戻すため待機するタマコ。
兄に逆らえないイサコ。
京子の力に気づいた者達がヤサコに迫るも頼れるメガバアは不在…マリリンマリーンに助けを求めるヤサコ。

間もなく眠りから覚めるだろうハラケンは次回活躍あるのか?
イサコを送りだしたガチャは?メガバアは??



色々気になる展開でイサコの今後が心配ですが…
次巻は6月刊行予定となっていますが…月末か?それとも…




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[2010/05/20 09:47] | | トラックバック(0) | コメント(5) |
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コメント
いつもながら、いつも以上に丁寧な深い考察、恐れ入ります。(汗)

>兄ですか!?兄生きてたの?
ここはかなり意外でした。これだと、終盤への骨組みが変わってしまう。

>有効期限内なのにメガネが切れてしまった信彦。
最近のお話しを読んでいると、この有効期限がすごく重要なキーとしている感じがします。
アニメ版にはこの有効期限がなかったので、物語の構成を最初から意識的に変えていたんだいう感じがしてきました。

>信彦はイサコにとって優しくて大好きな存在だと勝手に思っておりましたが…
そうそう。ここはびっくりしました。

ここからの、兄の歪みとイサコについての考察はさすがですね。かなり納得してしまいました。う~ん、そうか。

>イサコの前に現れたのは本物の信彦なのか?
これは、自分も未だに気になっています。本物という証拠はありませんよね。

>東陽山と西陽海にはヤサコが失ったタラちゃんの手掛かりもあるのか?
ハラケンの物語が一先ず決着したことから、残りはヤサコとイサコです。
イサコについては、今までもあって見えている感じですが、ヤサコはアニメ版よりも引いているので見えていないですよね。
ここからが勝負でしょうか。
[2010/05/23 10:20] URL | 藍麦 #79D/WHSg [ 編集 ]
藍麦さん
私も藍麦さんの様にポイントを押さえて感想を書かなくては…と思うのですが中々…

私も兄にはホント驚きました。声の事も性格も…
兄に対面する直前のイサコの様子や対面した時の心の声からしてもアニメの兄像とは違うのでしょう。
この後アニメ版と同じ様にヤサコがイサコを取り戻す展開になったとしてもイサコの心情はアニメ版とは全く違ったものになるでしょうね。

>最近のお話しを読んでいると、この有効期限がすごく重要なキーとしている感じがします。
アニメ版にはこの有効期限がなかったので、物語の構成を最初から意識的に変えていたんだいう感じがしてきました。

わかります!
最初は単純にどう話が展開しても小学校の卒業で全て終了出来る様に設定したのかと思いましたが、有効期限(その上個人差も!)があったり一度失うと取り戻せなかったりで子ども達のメガネに対する執着はアニメ版より強く、残された時間を惜しむ分、より濃密な時間を過ごしている様に思います。
イサコや京子が永遠のメガネを持っている事や信彦と猫目の現状の違いにも関係してそうです。

>イサコについては、今までもあって見えている感じですが、ヤサコはアニメ版よりも引いているので見えていないですよね。

タラちゃんを取り戻したい事は早い時点で描かれていましたが、タラちゃんとの場面は灯台を上った回想シーン以外はあまり描かれていませんね。それこそヤサコが電脳力をつけた理由を忘れてしまいそうになるくらい…
京子の事もありますし梶と名乗る人が訪ねてきたので次巻はヤサコでしょうか?
[2010/05/24 17:00] URL | yamahusa #79D/WHSg [ 編集 ]
思いついた事があったのですが本文制限文字数を越えるためコメント欄に記します。

そういえばイイジマはイサコを使って兄の野望をある意味実現させていましたが動機は野心から(多分…)だし、全く異なる巧妙な手法でしたし、何より小学生とは思えない程狡猾でした。

"メガネより生"なイイジマ。全く正反対だなあと…

あの体験も今のイサコを作っているんだなあと思ったり…


タマコとイサコ、イサコと京子、他にも色々対比させていくと面白そうなんだけど…
[2010/05/24 17:12] URL | yamahusa #79D/WHSg [ 編集 ]
コメントバックを読んでもう一つ書きたくなってしまいました。(汗)

>イサコや京子が永遠のメガネを持っている事や信彦と猫目の現状の違いにも関係してそうです。
そうですよね。
アニメ版で消化されなかった伏線に、京子の能力のことがあります。
何を意味しているのか。
それをイサコと対比させて上手く消化してくれそうな気がして楽しみです。

>"メガネより生"なイイジマ。全く正反対だなあと…
最初は「イイジマいらね~」なんて少し思っていたんですが、信彦がああいう感じならば、必要だったということになりますね。

やまふささんが仰る通り、色々と対比させながら物語を進めている感じがします。
[2010/05/24 22:53] URL | 藍麦 #79D/WHSg [ 編集 ]
藍麦さん
>コメントバックを読んでもう一つ書きたくなってしまいました。(汗)

どうぞどうぞ!大歓迎です。

>アニメ版で消化されなかった伏線に、京子の能力のことがあります。
>何を意味しているのか。
>それをイサコと対比させて上手く消化してくれそうな気がして楽しみです。

アニメ版京子の感度の良さ?は特別でした。
小説版京子は更に進んでメガネ無しでも能力を発揮していますがアニメ版京子の能力もイマーゴだけでは説明がつかない様に思えます。
アニメ最終話の感想を読みに巡回していた時に成長した京子が主役の2期を期待される感想を書かれていた方がいらっしゃったように思いますし。
猫目の行方や背後も気になりましたし、登場人物の設定はかなり変更されていますがアニメ版で残された謎が解明されると良いなあと思います。

>最初は「イイジマいらね~」なんて少し思っていたんですが

そうですよね。アニメには登場しなかったのにこれまでにはない強敵でしたし…あれが小学生?と思いましたもの。
イサコ派の藍麦さんにはきつかったですよね。

>やまふささんが仰る通り、色々と対比させながら物語を進めている感じがします。

一覧にすると面白いだろうなあと思います。
考察を得意とする方々が既に取り組んでおられるかもですが…
[2010/05/25 12:08] URL | yamahusa #79D/WHSg [ 編集 ]
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