第二からまつそう
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家守綺譚(梨木香歩) 「今日どんな本をよみましたか?(197471)」
家守綺譚 梨木香歩 著 
神木野啼鹿 題字 広瀬達郎 写真 神坂雪佳「白鷺」「巴の雪」(画集『近代図案コレクション神坂佳 百々世草』より)見返し  新潮社装幀室 装幀
(2004年1月30日発行 新潮社)




学士綿貫征四郎は生活のため英語学校の非常勤講師を務める売れない物書き。
本業は物書きであると考えていたため校長から正職員にと言う話をもらうが断り、鼻で笑われてしまう。
これはやはり、どうでも自ら欲するところに身を置くべきだと決心するが、先立つものがない。

そこに、嫁に行った娘の近くに隠居することになった高堂の父から家の守を頼まれた。高堂はボート部に所属し、ある時山一つ越えた湖でボートを漕いでいる最中に行方不明になった学生時代の親友。
家に住み、窓を開閉してくれたら月々のものも渡そうとまさに渡りに船。
早速英語講師を辞め、高堂の家の家守となった綿貫。

高堂の父が住んでいた頃は定期的に庭師も入り手入れされていた庭は、御随意にということだったので伸び放題。
家の北側は山。山裾には湖から引いたの疎水が走っている。家の南は田圃。その田圃に疎水から用水路が引かれ、その水路の途中にこの家の池がある。
ふたま続きの座敷にL字を描くようについた縁側。L字の角に当たる柱が池の中の石の上に据えられている。縁側から池を挟んだ向こうにサルスベリが幹をさしかけるように立っている。

このサルスベリが隣家のおかみさんが初めて見たと賛嘆するほど満開の花を咲かせた。
大きくうろがくくれ、皮一枚でかろうじて生きているのに…

サルスベリの花の房は風に揺れ硝子戸をたたく。
初めのうちは微かだったが、夜中になって風雨が激しくなりきいきい音を立てる。
横着して閉めなかった雨戸。外では花がガラスに体当たりしてきていた…そして

イレテオクレヨウ

戸を開ける勇気のない綿貫は頭から布団をかぶり寝ることに。風雨がおさまってくると再びきいきいと音が…
床の間の掛け軸の中のサギが慌てて逃げ出す。そしてボートが一艘近付いてきた。
その漕ぎ手は…高堂だった。


死んだはずの高堂、隣家のおかみさん、犬のゴロー、山寺の和尚、長虫屋、ダァリヤの君、後輩の山内、そして…





綿貫にとって不思議なことでも、おかみさんはさも当然のようにとらえている。

不思議が当たり前の場所と人々。
それでも高堂の住む世界やそこに続く世界とは隔たりがあったようです。

科学で証明されたことよりも、目の前にある事実を重んじる生き方。
地に足がついている生活をしているのに、それでも怪異は普通に存在する。そもそも怪異とは思ってなさそうですが…

少し前まで、自分の親世代くらいまでならそれが当たり前だったように思います。と言うか、今実感しています。

普段、姑と家事を分担していて、何故こんな非科学的な…と思うことが実に多々あるのですが、もちろんそれには姑なりの大切な理由(大抵は親に言われたからとか、長く習慣にしてきたことを理由にすることが多いのですが)があって、それだけは譲れないという意思がヒシヒシと伝わってくることが多い。

まあ、その方法では結果的にはロスが大き過ぎるとか、病気やけがの危険があると判断した時はこちらの方法を理由を言って(時には勝手に)優先しますけどね。さすがに。

サルスベリや河童、タヌキなどとの出会いは不思議が先に立ちますが、ダァリヤの君とのやりとりは物悲しい気分にさせられました。

色々な場所と水脈でつながった湖底。
高堂は案外忙しいようです。そしてまだ家を守らねばならない綿貫が来るには早過ぎる場所。



今まで何度も図書館で借りては時間がなく読みきれずに返していました。
読んでみたいのに、借りることができたのに、なぜか読めない本だったのですが、ようやく読むことができました。

庭樹や野に咲く植物の名前がつけられたエピソード、数が多くていつも以上に下手な内容紹介ととりとめのない感想となってしまいました。
少し昔の、不思議な、どこか物悲しい話。でも、読んでいるのは心地よかったです。
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[2008/09/29 11:53] | | トラックバック(0) | コメント(0) |
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